2017/01/23
家庭向けエネルギー管理にAI初搭載 京セラ、新システム発売へ
産経新聞1/18(水) 10:31配信
太陽光発電を売電するか蓄電するか、人工知能(AI)が天気予報や家庭の生活パターンに合わせて予測・判断して電気代を抑えるシステムが登場する。太陽電池の発電量や家庭内の消費エネルギーを一元的に管理する家庭向けエネルギー管理システム(HEMS)に、京セラが大手メーカーで初めてAIを搭載する。今月発売する新製品に、今夏からインターネットを通じてAI判断のサービスを提供する方針だ。
HEMSは、太陽電池の発電量や売電量、家電機器のエネルギー消費量、蓄電池の稼働状況などを一元管理するシステム。消費エネルギーを実質ゼロにする住宅「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」に欠かせないとされる。従来型は、家庭のエネルギーをモニター画面で「見える化」することが主な役割で、蓄電や売電の設定は利用者が手動で行った。
京セラが開発したAI搭載のHEMSは、天気予報などから太陽電池の発電量や家庭の消費電力量を予測。売電と蓄電のいずれが得かを高い精度で判断し、システムを制御する。国の住宅用太陽光発電の余剰電力買取制度(再生可能エネルギーの固定価格買取制度に移行)では、10年間の固定価格買い取り期間終了後に売電価格が大幅に下がると見込まれている。
このため太陽電池メーカー各社は、太陽電池単体の販売から、HEMSなどのシステム販売に注力し、AI開発による高機能化にも取り組んでいる。 |