2016/12/05
既築住宅向けに「太陽光発電+蓄電」貸し出しサービス、オリックス系企業が開始
加藤 伸一=日経BPクリーンテック研究所 2016/12/02
蓄電・省エネ関連を手掛けるONEエネルギー(東京都港区)は12月1日、既築の戸建て住宅向けに、太陽光発電と蓄電システムを組み合わせて貸し出すサービスを本格展開すると発表した。同日から提供を開始している。
ONEエネルギーは、オリックスとNEC、エプコによる合弁企業である。タマホーム(東京都港区)と提携して今回のサービスを提供する。両社は、2015年1月に、新築の戸建て住宅向けに同様のサービスを始めており、今回は既築住宅に対象を広げた。
太陽光パネルをリース、蓄電池システム(NEC製)をレンタルする。太陽光パネルは、タマホームが取り扱う製品、NEC製の蓄電池はONEエネルギーが取り扱っている。
NEC製の蓄電池システムは、新型の「ハイブリッド型」で、太陽光発電用のパワーコンディショナー(PCS)を内蔵しているため、太陽光向けに別途、PCSを用意せずにすみ、低コスト化に有利という。
太陽光発電と蓄電システムを併用することで、発電電力を売電するだけでなく、貯めて使うことが可能になる。太陽光発電による日中の余剰電力を蓄電し、夜間に使うことで、電力会社からの購入電力量を減らし、電気料金を削減する。
オリックスグループは、国内で合計出力900MW以上の太陽光発電所の開発を手掛け、約1万台の蓄電システムの受注実績を持つという。こうしたスケールメリットを生かした価格設定という。
標準的な4人家族の家庭では、ソーラーフロンティア製の太陽光パネルを出力4.08kW、容量3.9kWhのNEC製蓄電システムを導入した場合、リースとレンタル料を差し引いた後の電気料金の削減額は、年1万〜2万円になるとしている。
契約期間は15年間となる。
今後、提携するハウスメーカーを拡大し、2年間で1万棟への導入目標を掲げている。 |