2015/01/11
道路の上に太陽光発電パネル。まさに「路傍の意志」に感動!
MEN'S+ 1月11日(月)16時53分配信
世界中で注目され、さらなる進化を遂げようとしている環境発電。巨大風車を使用し、エネルギーに変換するスタイルもあれば、火山のエネルギーを利用した火力発電のアイデアもあるようです。今回、メンズ・プラスが注目したのは、オランダ発の画期的な発電技術!実に身近なところを有効活用することになる、画期的な発電方法なのです。
みなさんは、「環境発電」という言葉を聞いたことはありますか? 環境発電とは太陽光や照明光、機械の発する振動、熱などのエネルギーを採取し、電力を得る技術のことです。6月に「メンズ・プラス」でも公開しているスペインのVortex社の風力発電ももそのうちのひとつです(参照:「ハネのない風力発電に、期待はフル回転!」)。特に、身の回りにあるわずかなエネルギーを電力に変換し、活用することを目的とした技術のため、老若男女誰でも電力を作ることができるわけなんです。
そこで今回注目したのが、オランダの応用科学研究機関(TNO)などが開発した太陽光発電する道路! 名付けて「SolaRoad(ソーラロード)」です。こちらは環境発電のパイオニアと言われており、もはや世界中で大きく注目されています。もし、あなたがまだご存じない場合は、さっそくこのページで概要だけでも理解しておいたほうがいいでしょう。
では、説明に入ります。ソーラロードの環境発電コンセプトは、「道路に設置したパネルで日光を吸収し、そのエネルギーを電力に変換する」という、とてもユニークなコンセプトになっています。
現在、オランダにてテスト試行をすすめているのは、「SolaRoad」を自転車用の道路に敷き詰めるもの。 転車道路の路面に、太陽電池セルを長さ2.5m×3.5mのブロック状にしたものを敷いて構成しています。セルを厚さ1cmの強化ガラスで覆い、保護して いるため、歩行者や自転車などがパネルの上を通っても、なんの問題もなく発電することが可能となっているのです。
アムステルダム近 郊のクロメニー(Krommenie)付近にある自転車用道路で、約70mの実証設備の運用を2014年11月から行っています。実証試験の期間は3年間 を予定しているとのこと。このように実証実験では一般道路ではなく、自転車専用道路を対象としています。自転車専用道路は一般道路と比較して加重負荷が少 ないほか、路面を取り外して実証実験中に改良を加えやすいからだそうです。なお、オランダは自転車保有率が世界一(約110%)であり、自転車専用道路が 約1万5000kmも広がっているということも、今回の試行の理由でもあったのでした。一般道路に展開を前に、日に日に実証された技術を擦り合わせなが ら、展開する場がいまも広がっているようです。
2015年6月の発表では、現在までのエネルギー収率が事前の予想を超えて好調に推移していることを、「SolaRoad」は明らかにしています。約半年間の合計発電量は3000kWh以上に達しており、これは単身世帯の年間消費電力に相当する量で、電動スクーターに換算すると地球を2.5周走れる量に相当しているのでした。
単位面積当たりの発電量に換算すると、年間平均で約70kWh/m2に相当し、この数値は設計時に上限と想定していた値といわれています。稼働後、約半年 間という早期にこの値を実現できたことは、予想以上の成果であることは確か。この成果により、いまや全世界が注目する事業となっているのでした!
常日頃、人々の生活において環境問題に目を向けているオランダ人ならではのユニークな発想です。オランダ国民全体で、少しでも多く地球の環境に少しでも貢 献しようと日々努力している姿が目に浮かびます。我が日本こそ、環境発電の開発に注力しなくてはいけません。みんなでアイデアを出しあって、世界に追いつ け追い越せで開発を進めていかねばなりませんね!!
メンズ・プラス編集部
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