2015/05/01
メガソーラー、一部規制 富士宮市が条例骨子案
@S[アットエス] by 静岡新聞 5月1日(金)7時52分配信
世界遺産富士山の景観や自然を無秩序開発から守ろうと、富士宮市は30日、大規模太陽光発電施設(メガソーラー)の設置を、市の定めた抑止地域で一部規制する条例の骨子案を発表した。市民の意見公募を経て、市議会6月定例会に条例案を提出し、7月の条例施行を目指す。実現すれば県内初となる。
千平方メートル以上のメガソーラー、高さ10メートル以上の風力発電を設置する場合、市への届け出対象にする。ただ、市域の75%に当たる290平方キロメートルの抑止地域では、千平方メートル以上のメガソーラー設置は市長が原則的に同意しないと明文化する。
抑止地域は景観保全が求められる富士山の構成資産の周辺や、大自然が残る朝霧高原が大半を占める。
国は東日本大震災後に国内の再生可能エネルギー事業をけん引する狙いでメガソーラーを法令上の建築物とみなさないと定義。この影響で、建築指導に当たる自治体の同意なしにメガソーラー建設が可能になり、無秩序開発に拍車がかかった。
市未来企画課によると、市域参入の問い合わせは4月時点で460件に上ったが、市に開発を制限する権限はなかった。同課担当者は「富士山のあるまちの姿勢を、法的に位置づける必要がある」と話す。京事務所長と室井照平市長、BPPRのジャリヤー・チャトキャティサク社長、福島再生可能エネルギーの岡田素行社長が協定書を交わした。
静岡新聞社 |