2015/01/31
ため池発電、河南町でも水上に太陽光パネル、
大阪府内全域に広がり期待 産経新聞 1月30日(金)7時55分配信
河南町のため池「今堂池」を水上太陽光発電事業に活用することになり、発電会社、地元・今堂地区、町による調印式が、町役場で行われた。府内では、岸和田市でも、同様のため池発電が計画されている。水上にパネルを浮かべるこの方式は「フロート型太陽光パネル」と呼ばれ、全国的にも導入が進む。府内には1万カ所を超えるため池があり、府内でも推進が期待されている。
今堂池では3月に着工、5月に発電を開始する計画。事業期間は20年。民間の太陽光発電販売会社「ウエストエネルギーソリューション」(本社・広島市、東京都)が発電事業を行う。
今堂池は今堂地区の水利組合が管理。周辺の水田の農業用水として利用されてきたが、水利組合の組合員が減少。維持管理が負担になっていた。今回の発電では、売電額の利益の一部が区に入るため、維持管理費の一部に役立てる。
池の満水面積は約1万平方メートルで、ここに約6千平方メートルの太陽光パネルを浮かべ発電する。出力は約560キロワット。発電量は年間で一般家庭約150世帯分の約57万5千キロワットアワーを予定している。初年度となる平成27年度の年間売電額は約1840万円で、うち5%が今堂地区に入り、20%が町に支払われる。
調印式には、武田勝玄町長や、今堂地区の区長、同社の恩田英久社長らが出席。契約書にサインした。
府内では、岸和田市尾生町のため池「傍示池」で、同様のフロート型太陽光パネルの発電が決定。4月に着工し、9月に発電開始を目指している。
府農政室整備課によると、府内には大小合わせて約1万1千カ所ものため池がある。同課の担当者は「岸和田や河南町のようにため池発電が府内でも進んでいけば」と話している。
|